「自己都合で会社を辞めたら、失業保険はいつから受け取れるのか」「給付制限が1か月になったと聞いたのに、退職から1か月たっても振り込まれない」と不安になっていませんか。
結論からいうと、2025年4月1日以降に正当な理由なく自己都合退職した場合、7日間の待期期間と原則1か月の給付制限があります。ただし、待期期間は退職日の翌日から自動的に始まるのではありません。離職票をハローワークへ提出し、求職申込みをして受給資格が決定した日から数えます。
さらに、給付制限が終わった当日に入金されるわけでもありません。給付対象となる日を失業認定日に認定してもらい、その後に振り込まれます。したがって、実際の初回入金日は、離職票が届く時期、ハローワークで手続きした日、指定された認定日によって変わります。
本記事では、2026年9月時点の厚生労働省・ハローワークの資料をもとに、自己都合退職後の給付開始時期、受給条件、支給額と日数、申請手順、教育訓練による給付制限解除まで解説します。
目次
- 自己都合退職の失業保険はいつから受け取れる?
- 失業保険とは雇用保険の基本手当のこと
- 自己都合退職で失業保険を受給する条件
- 7日間の待期と1か月の給付制限
- 初回振込までの流れを具体例で確認
- 給付制限が3か月になるケース
- 正当な理由のある自己都合退職とは
- 失業保険はいくら・何日もらえる?
- 退職前から申請までの手順
- 申請時の必要書類
- 失業認定と求職活動実績の注意点
- アルバイト・副業をするときの注意点
- 教育訓練を受けると給付制限が解除される場合がある
- 早く再就職した場合は再就職手当を確認する
- すぐに働けない場合は受給期間延長を検討する
- 離職票が届かない・離職理由が違う場合の対応
- 自己都合退職の失業保険に関するよくある質問
- 公的情報・相談先
- まとめ
自己都合退職の失業保険はいつから受け取れる?
2025年4月1日以降に、正当な理由なく自己都合で退職した人は、原則として次の順序で基本手当の支給対象になります。
- 離職票を受け取る
- ハローワークで求職申込みと受給手続きをする
- 受給資格決定日から失業状態にあった日を通算して7日間待つ
- 待期満了日の翌日から原則1か月の給付制限を受ける
- 給付制限終了後の失業日について認定を受ける
- 失業認定後、指定口座へ基本手当が振り込まれる
重要:「退職後7日間+1か月」ではありません。7日間の待期は、ハローワークで離職票を提出し、求職申込みをして受給資格が決定した日から始まります。手続きを遅らせると、支給開始も遅くなります。
給付制限が終了するのは、基本手当の支給対象日が始まるタイミングです。実際の入金は、対象期間について失業認定を受けた後になります。認定日は原則4週間ごとに指定され、振込までは通常5営業日程度、案内上はおおむね1週間程度が目安です。
| 段階 | 基本手当 | 注意点 |
|---|---|---|
| 退職から受給資格決定まで | 支給対象外 | 退職しただけでは待期が始まらない |
| 7日間の待期 | 支給対象外 | 離職理由にかかわらず原則として必要 |
| 原則1か月の給付制限 | 支給対象外 | 正当な理由のない自己都合退職が対象 |
| 給付制限終了後 | 失業認定を受けた日が支給対象 | 認定日に自動入金されるわけではない |
| 失業認定後 | 認定日数分を振込 | 通常5営業日程度。休日等で遅れる場合がある |
失業保険とは雇用保険の基本手当のこと
一般に「失業保険」「失業手当」と呼ばれる給付の正式名称は、雇用保険の「基本手当」です。失業中の生活を支えながら、再就職活動を進めるために支給されます。
退職すれば誰でも自動的にもらえる給付ではありません。次の仕事を探す意思があり、すぐに働ける状態で、実際に求職活動をしていることが前提です。
そのため、次のような状態では原則として「失業の状態」に該当しません。
- しばらく働かずに休養する予定である
- 病気やけがで、すぐには就職できない
- 妊娠・出産・育児のため、すぐには働けない
- 昼間の学校へ通い、学業に専念する
- 自営業を始めた、または開業準備に専念している
- すでに次の勤務先への入社が決まっている
病気、妊娠、育児、家族の看護などで今すぐ働けない場合は、基本手当をそのまま申請するのではなく、受給期間延長の対象になる可能性があります。
自己都合退職で失業保険を受給する条件
一般的な自己都合退職者が基本手当を受けるには、主に次の条件を満たす必要があります。
条件1:雇用保険の被保険者期間が通算12か月以上ある
原則として、離職日の前2年間に、雇用保険の被保険者期間が通算12か月以上必要です。
被保険者期間は単純な在籍月数ではありません。離職日から1か月ごとに区切り、賃金支払いの基礎となった日数が11日以上ある月、または賃金支払いの基礎となった時間が80時間以上ある月を1か月として数えます。
前職だけでは12か月に満たなくても、前の勤務先を辞めてから次の勤務先で雇用保険へ加入するまでの空白が1年以内で、過去の加入期間を使って基本手当等を受給していなければ、複数社の加入期間を通算できる場合があります。
条件2:働く意思と能力がある
就職する意思があり、求人へ応募できる健康状態・生活環境であることが必要です。「退職したので数か月休みたい」という状態では、基本手当の対象になりません。
条件3:積極的に求職活動をしている
ハローワークで求職申込みを行い、指定された認定対象期間に求人応募、職業相談、対象となるセミナー参加などの求職活動実績を作る必要があります。
条件4:現在、就職していない
正社員だけでなく、勤務時間や契約内容によっては、アルバイト、パート、研修、自営業の準備なども就職・就労と判断される場合があります。働いた事実や収入は、必ず失業認定申告書へ記載してください。
7日間の待期と1か月の給付制限
7日間の待期は全員にある
離職票の提出と求職申込みを行った受給資格決定日から、失業状態にあった日が通算7日間に達するまでを「待期」といいます。会社都合か自己都合かにかかわらず、原則として適用されます。
この期間に就労した日があると、7日間の確認が後ろへずれる場合があります。短時間のアルバイト、手伝い、無報酬の活動でも、自己判断で省略せず申告してください。
自己都合退職は待期後に原則1か月の給付制限がある
2025年4月1日以降に、正当な理由なく自己都合退職した場合、7日間の待期が終わった翌日から原則1か月は基本手当が支給されません。この期間を「給付制限」といいます。
以前は原則2か月だったため、古い記事や資料には2か月と書かれていることがあります。自分に適用される期間は、退職日と過去5年間の受給資格決定歴をもとに確認してください。
給付制限が終わっても自動的には入金されない
給付制限終了後の失業日が支給対象になりますが、失業認定を受けなければ振り込まれません。指定された認定日に手続きを行い、求職活動実績と失業状態が確認された後、認定された日数分が支給されます。
初回振込までの流れを具体例で確認
例として、2026年9月30日に自己都合退職し、離職票を受け取って10月5日に受給手続きをした場合を考えます。
| 日程例 | 手続き・期間 | 支給対象 |
|---|---|---|
| 2026年9月30日 | 退職日 | まだ待期は始まらない |
| 2026年10月5日 | 離職票提出・求職申込み・受給資格決定 | 待期開始 |
| 10月5日〜10月11日 | 7日間の待期 | 支給されない |
| 10月12日〜11月11日 | 原則1か月の給付制限 | 支給されない |
| 11月12日以降 | 給付制限終了後の失業日 | 認定を受ければ支給対象 |
| 指定された認定日の後 | 認定日数分を口座振込 | 通常5営業日程度が目安 |
この例でも、11月12日に全額が入金されるわけではありません。11月12日以降の対象日を、ハローワークが指定する認定日に認定してから振り込まれます。
認定日の配置は受給資格決定日や管轄ハローワークによって異なるため、初回入金日を一律に「手続きから38日後」などとは計算できません。受給資格者証と案内された認定スケジュールで確認してください。
給付制限が3か月になるケース
2025年4月1日以降の自己都合退職でも、すべての人が1か月になるわけではありません。次の場合は3か月の給付制限となります。
- 離職日からさかのぼる5年間に、正当な理由のない自己都合退職で2回以上受給資格決定を受けている場合
- 自己の責任による重大な理由で解雇された場合
単に転職回数が多いだけで3か月になるわけではありません。判断の対象は、過去5年間の自己都合退職と受給資格決定の状況です。過去の退職時に基本手当の申請をしていない場合など、判断に迷うときはハローワークへ確認してください。
正当な理由のある自己都合退職とは
退職届へ「一身上の都合」と書いた場合でも、雇用保険上の離職理由が必ず「正当な理由のない自己都合退職」になるとは限りません。
ハローワークは、本人の説明、証拠書類、会社側の主張を確認して離職理由を決定します。事情によっては「特定理由離職者」や「特定受給資格者」と判断され、1か月の給付制限が付かない場合があります。
正当な理由のある自己都合退職となり得る例
- 心身の障害、病気、けがなどにより離職した
- 家族の死亡・病気・けがにより、扶養や常時看護が必要になった
- 配偶者や扶養親族との別居を続けることが困難になった
- 結婚や配偶者の転勤などに伴う転居で通勤が困難になった
- 育児のため保育施設を利用できず、通勤・就業継続が困難になった
会社都合に近い扱いとなり得る例
- 契約時に示された労働条件と実際の条件が著しく違った
- 賃金の大幅な未払いがあった
- 一定基準を超える長時間労働があった
- 上司や同僚から著しい嫌がらせ・ハラスメントを受けた
- 会社から退職勧奨を受けた
- 会社移転により通勤が困難になった
該当する可能性がある場合は、離職票に記載された離職理由を確認し、異議があれば受給手続きの際に申し出てください。
用意したい証拠の例
- 医師の診断書や通院記録
- 雇用契約書・労働条件通知書
- 給与明細、銀行口座の入金記録
- 勤怠記録、タイムカード、業務メール
- ハラスメントの記録や相談履歴
- 退職勧奨を示す書面・メール
- 転居や家族の事情を確認できる書類
どの区分に該当するかは個別判断です。「病気で辞めた」「残業が多かった」と伝えるだけで自動的に変更されるわけではありません。退職前から客観的な資料を保管しておきましょう。
失業保険はいくら・何日もらえる?
1日当たりの金額は退職前6か月の賃金をもとに決まる
基本手当の1日当たりの金額を「基本手当日額」といいます。原則として、退職直前6か月に支払われた賃金の合計を180で割って「賃金日額」を求め、年齢と賃金日額に応じた給付率を掛けて計算します。賞与は通常、この6か月の賃金には含みません。
給付率はおおむね50〜80%で、60〜64歳は45〜80%です。賃金が低い人ほど給付率が高くなる仕組みで、単純に「月給の50%」と計算することはできません。
2026年8月1日から2027年7月31日までに支給対象となる基本手当日額の上限・下限は次のとおりです。
| 離職時の年齢 | 基本手当日額の上限 | 下限 |
|---|---|---|
| 29歳以下 | 7,450円 | 2,562円 |
| 30〜44歳 | 8,270円 | 2,562円 |
| 45〜59歳 | 9,110円 | 2,562円 |
| 60〜64歳 | 7,830円 | 2,562円 |
基本手当日額の基準は原則として毎年8月1日に改定されます。公開後に年度が変わった場合は、厚生労働省の最新額を確認してください。
一般的な自己都合退職の所定給付日数
正当な理由のない自己都合退職で、就職困難者などの別区分に該当しない場合、所定給付日数は雇用保険の被保険者期間によって決まります。
| 被保険者であった期間 | 所定給付日数 |
|---|---|
| 10年未満 | 90日 |
| 10年以上20年未満 | 120日 |
| 20年以上 | 150日 |
所定給付日数は、一度にまとめて支払われる日数ではありません。原則4週間ごとの認定を受け、認定された失業日数分が順次支給されます。
受給できる期間は原則として退職翌日から1年間
基本手当を受けられる期間は、原則として離職日の翌日から1年間です。申請を遅らせても、この1年間が後ろへ延びるわけではありません。
手続きが遅いと、所定給付日数が残っていても受給期間満了により支給を受けられなくなる場合があります。次の仕事が決まっていないなら、離職票が届いた後は早めに手続きしましょう。
退職前から申請までの手順
ステップ1:退職前に雇用保険の加入状況を確認する
雇用保険被保険者証や給与明細を確認し、被保険者番号と加入状況を把握します。加入期間が不足しそうな場合は、以前の勤務先の離職票が必要になることがあります。
ステップ2:離職証明書の離職理由を確認する
会社が作成する離職証明書には、離職理由や賃金情報が記載されます。退職勧奨、契約条件の相違、病気、家族事情などがある場合は、事実と違う内容になっていないか確認してください。
ステップ3:退職後に離職票1・2を受け取る
会社の手続き後、「雇用保険被保険者離職票-1」と「離職票-2」を受け取ります。マイナポータルで直接受け取る条件を満たしている場合は、電子交付されることもあります。
ステップ4:住所地を管轄するハローワークで手続きする
必要書類を持参し、求職申込みと受給資格決定の手続きを行います。求職申込みにも時間がかかるため、受付終了時刻ぎりぎりではなく、余裕を持って来所してください。
ステップ5:雇用保険説明会へ参加する
指定された説明会で、受給資格者証、失業認定申告書、認定日、求職活動のルールなどを確認します。開催方法はハローワークにより異なる場合があります。
ステップ6:指定された認定日に失業認定を受ける
認定対象期間中の就労、収入、求職活動を失業認定申告書へ正確に記載し、受給資格者証とともに提出します。認定日を忘れると、その期間の支給が遅れたり、受けられなくなったりする可能性があります。
申請時の必要書類
基本手当の受給手続きでは、一般的に次の書類を用意します。
- 雇用保険被保険者離職票-1、離職票-2
- マイナンバーカードなどの個人番号確認書類
- 運転免許証などの本人確認書類
- 最近撮影した縦3.0cm×横2.4cmの写真2枚
- 本人名義の預金通帳またはキャッシュカード
手続きのたびにマイナンバーカードを提示する場合、写真を省略できることがあります。本人確認書類の組み合わせや利用できる金融機関なども含め、来所前に管轄ハローワークの案内を確認してください。
| 書類 | 確認すること |
|---|---|
| 離職票-1 | 氏名、個人番号、振込先など |
| 離職票-2 | 離職理由、賃金、被保険者期間 |
| 本人確認・個人番号確認書類 | 有効期限と必要な組み合わせ |
| 預金通帳・キャッシュカード | 本人名義であること |
| 離職理由の証拠 | 離職票の記載へ異議がある場合に提出できるよう準備 |
失業認定と求職活動実績の注意点
基本手当を継続して受けるには、原則4週間ごとに失業認定を受けます。認定対象期間ごとに、原則として2回以上の求職活動実績が必要です。初回認定や給付制限期間などは取扱いが異なるため、受給資格者のしおりとハローワークの指示を優先してください。
求職活動実績として認められる主な活動
- 求人への応募
- ハローワークでの職業相談・職業紹介
- ハローワークが実施する就職セミナーへの参加
- 許可・届出のある転職エージェント等での職業相談・職業紹介
- 個別相談ができる企業説明会への参加
- 再就職に役立つ国家試験・検定等の受験
求人サイトで求人を検索・閲覧しただけ、知人へ仕事の紹介を頼んだだけでは、原則として求職活動実績に含まれません。応募履歴、相談日、利用した機関、担当者、活動内容を記録しておきましょう。
認定日に行けないときは事前に連絡する
認定日は自由に変更できません。就職、病気、親族の看護など、やむを得ない理由で来所できない可能性がある場合は、必ず事前にハローワークへ連絡し、必要な証明書類を確認してください。
アルバイト・副業をするときの注意点
待期中、給付制限中、受給中にアルバイトや副業をすること自体が、すべて禁止されているわけではありません。ただし、労働時間、契約期間、収入、活動状況によって、待期の完成が遅れる、支給対象日から外れる、基本手当が減額される、就職と判断されるなどの影響があります。
次の活動をした場合は、収入の有無にかかわらず申告が必要になることがあります。
- アルバイト・パート・日雇い
- 家業の手伝い
- 業務委託・フリーランスの仕事
- 内職
- 自営業の準備
- 会社役員への就任
- 一定のボランティア活動
申告をしないまま給付を受けると、不正受給と判断される可能性があります。「短時間だから」「無報酬だから」と自己判断せず、働いた日、時間、収入、契約内容を申告し、個別の取扱いを確認してください。
教育訓練を受けると給付制限が解除される場合がある
2025年4月以降、リ・スキリングのために対象となる教育訓練を受けた自己都合退職者は、一定の条件を満たすと給付制限が解除されます。7日間の待期そのものがなくなる制度ではありません。
対象となり得るのは、2025年4月1日以降に開始した次の教育訓練等です。
- 教育訓練給付金の対象となる教育訓練
- 公共職業訓練等
- 短期訓練受講費の対象となる教育訓練
- これらに準ずるものとして定められた訓練
離職前1年以内に対象訓練を受けていた人、または離職後に受講する人が対象になり得ます。途中退校した場合は対象外となるなどの条件があり、訓練開始の証明書や申出期限もあります。
受講を決める前に、講座名だけで判断せず、給付制限解除の対象か、いつまでに申し出る必要があるかをハローワークへ確認してください。
早く再就職した場合は再就職手当を確認する
「基本手当を満額もらってから就職したほうが得」と考えて、入社時期を遅らせる必要はありません。基本手当の受給資格があり、所定給付日数の残りが一定以上あるなどの要件を満たして早期に安定した職業へ就くと、再就職手当を受けられる場合があります。
給付制限中の就職でも対象になる可能性があります。ただし、受給資格決定前から内定していた会社への就職、前職と密接な関係がある会社への再就職、短期間の雇用などは対象外になる場合があります。
就職が決まったら、入社後ではなく、就職日の前日までに必要な手続きを確認してください。再就職手当のために内定や就労の事実を隠すことはできません。
すぐに働けない場合は受給期間延長を検討する
基本手当は、すぐに働ける人の求職活動を支える制度です。退職後、病気、けが、妊娠、出産、育児、親族の看護などにより30日以上働けない場合は、そのまま受給手続きを進めるのではなく、受給期間延長を利用できる可能性があります。
受給期間は原則として離職日の翌日から1年間ですが、対象となる働けない期間を加え、最長3年間延長できる場合があります。
延長申請が遅れても期限内なら受理される場合はありますが、給付日数をすべて受け取れなくなる可能性があります。働けない期間が30日以上続く見込みになった時点で、早めに管轄ハローワークへ相談してください。
離職票が届かない・離職理由が違う場合の対応
離職票が届かない場合
離職票が届かないまま待ち続けると、受給資格決定日が遅れ、待期と給付制限の開始も遅れます。まず会社へ手続き状況と発送日を確認してください。
会社から交付されない、連絡が取れない、手続きが長期間遅れている場合は、住所地を管轄するハローワークへ相談します。地域や状況によっては、離職票がない段階で仮手続きを案内されることがあります。
離職理由が事実と違う場合
退職勧奨を受けたのに自己都合と記載されている、契約条件の重大な相違やハラスメントが反映されていないなど、離職理由に異議がある場合は受給手続き時に申し出ます。
会社へ離職票の書き直しを求めるだけでなく、ハローワークへ事実を説明し、証拠書類を提出してください。最終的な離職理由は、本人と会社双方の主張や資料を確認したうえでハローワークが判断します。
自己都合退職の失業保険に関するよくある質問
自己都合退職なら、退職から1か月後に振り込まれますか?
いいえ。7日間の待期と1か月の給付制限は、退職日ではなく、ハローワークで求職申込みと離職票の提出を行った受給資格決定日を基準に進みます。給付制限終了後、失業認定を受けてから振り込まれるため、退職から1か月後に自動入金されるわけではありません。
給付制限が1か月になったのはいつからですか?
2025年4月1日以降に退職した、正当な理由のない自己都合退職者は原則1か月です。2025年3月31日以前の退職は原則2か月でした。過去5年間の受給資格決定歴などにより3か月となる場合があります。
離職票が届く前から7日間の待期を数えられますか?
原則として数えられません。待期は、離職票を提出して求職申込みを行い、受給資格が決定した日から始まります。離職票が届かない場合は、会社とハローワークへ早めに相談してください。
退職前に転職先が決まっていても受給できますか?
すでに次の勤務先への入社が決まっている場合、一般に積極的に求職中の「失業の状態」には該当しません。受給資格決定前から採用が内定していた会社への就職は、再就職手当の対象外となる場合もあります。
会社が自己都合と書いたら変更できませんか?
会社の記載だけで確定するわけではありません。離職理由へ異議がある場合は、受給手続き時に申し出て証拠を提出できます。ハローワークが本人と会社双方の主張を確認して判断します。
求人サイトを毎日見るだけで求職活動実績になりますか?
求人情報の検索・閲覧だけでは、原則として求職活動実績に含まれません。求人への応募、職業相談、対象となるセミナーへの参加など、客観的に確認できる活動が必要です。
失業保険を受けながらアルバイトできますか?
アルバイトが直ちに禁止されるわけではありませんが、勤務日、時間、契約、収入によって支給や失業認定へ影響します。収入がない手伝いを含め、すべて正確に申告し、事前にハローワークへ確認してください。
申請をしないまま再就職した場合、雇用保険の加入期間は消えますか?
基本手当や再就職手当等を受給せず、原則として1年以内に再び雇用保険へ加入した場合は、前後の被保険者期間を通算できることがあります。空白期間や過去の受給状況によって異なるため、被保険者証を保管してください。
公的情報・相談先
雇用保険の離職理由、認定日、求職活動実績、アルバイトの取扱いは個別判断となる場合があります。記事だけで判断せず、住所地を管轄するハローワークへ確認してください。
- 厚生労働省:基本手当・再就職手当のQ&A
- 厚生労働省:教育訓練を受ける場合の給付制限解除
- ハローワークインターネットサービス:基本手当について
- ハローワークインターネットサービス:雇用保険の具体的な手続き
- ハローワークインターネットサービス:基本手当の所定給付日数
- ハローワークインターネットサービス:特定受給資格者・特定理由離職者の範囲
- 厚生労働省:2026年8月1日からの基本手当日額
- 佐賀労働局:雇用保険失業等給付受給資格者のしおり(2026年8月1日版)
まとめ
自己都合退職後の失業保険について、特に重要な点を整理します。
- 2025年4月1日以降の正当な理由のない自己都合退職は、給付制限が原則1か月
- その前に、受給資格決定日から通算7日間の待期がある
- 待期は退職日の翌日ではなく、離職票提出と求職申込みをした日から始まる
- 給付制限終了後、失業認定を受けてから初回分が振り込まれる
- 一般的な受給条件は、離職前2年間に被保険者期間が通算12か月以上あること
- 一般的な自己都合退職の所定給付日数は、加入期間に応じて90日・120日・150日
- 離職理由に正当な理由がある場合や対象教育訓練を受ける場合、給付制限が付かない・解除される可能性がある
- アルバイト、副業、手伝い、自営業の準備は収入の有無にかかわらず申告する
- 受給期間は原則として退職翌日から1年間なので、手続きを不必要に遅らせない
退職後に最初に行うべきことは、離職票の内容を確認し、住所地を管轄するハローワークで早めに受給手続きをすることです。「給付制限が1か月だから、1か月待ってから申請すればよい」と考えると、その分だけ待期と支給開始が後ろへずれます。離職理由に異議がある場合は、証拠書類も一緒に準備して相談しましょう。