転職面接で聞かれる退職理由の答え方|NGワードと好印象な例文

転職面接で聞かれる退職理由の答え方|NGワードと好印象な例文

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📅 作成日: 2025年11月27日
✏️ 更新日: 2026年01月02日
転職面接で必ず聞かれる「退職理由」。正直に答えると印象が悪くなりそうだし、かといって嘘をつくのも不安…そんな悩みを抱えていませんか。退職理由の答え方次第で、面接の合否が大きく変わることも少なくありません。

この記事では、面接官が退職理由を聞く本当の意図、好印象を与える答え方の5つのポイント、絶対に避けるべきNGワード、そして10のケース別例文を徹底解説します。ネガティブな理由でも、伝え方次第で前向きな転職理由に変えられます。

目次

1. なぜ退職理由が面接で重要なのか
2. 面接官が退職理由を聞く3つの理由
3. 好印象を与える退職理由の答え方5つのポイント
4. 絶対に避けるべきNGワード・NG表現
5. 【ケース別】退職理由の例文10選
6. 退職理由が思いつかない場合の対処法
7. まとめ

なぜ退職理由が面接で重要なのか

退職理由は、中途採用の面接で最も頻繁に聞かれる質問の一つです。履歴書や職務経歴書で経験やスキルを確認した後、面接官が必ず掘り下げるのがこの質問です。

退職理由は「リスクチェック」の重要指標

面接官にとって、退職理由は応募者の「定着性」を判断する最も重要な指標です。採用には多大なコストと時間がかかります。せっかく採用しても、同じ理由で短期間で辞められてしまっては、企業にとって大きな損失となります。

そのため、面接官は退職理由から「この人は自社でも同じ理由で辞めてしまわないか」「問題を起こさない人材か」をシビアに見極めようとしています。

答え方次第で印象が180度変わる

退職理由がネガティブな内容であっても、伝え方次第で印象は大きく変わります。「給与が低かった」という事実は変えられませんが、「成果が正当に評価される環境で、より高いモチベーションで働きたい」と伝えることで、向上心のあるポジティブな印象を与えられます。

逆に、どんなに正当な理由であっても、愚痴や不満をそのまま伝えてしまうと「ネガティブな人」「また同じことで辞めそう」という印象を持たれ、不採用につながる可能性が高くなります。

面接官が退職理由を聞く3つの理由

面接官が退職理由を聞く背景には、明確な意図があります。この意図を理解することが、適切な答えを準備する第一歩です。

理由1:早期退職のリスクを確認したい

最も重要な確認ポイントは「同じ理由でまた辞めてしまわないか」です。
例えば、「残業が多かった」という理由で退職した人が、残業の多い企業に入社したら、またすぐに辞めてしまう可能性が高いと判断されます。一方、「より専門性を高めたかった」という理由であれば、専門性を磨ける環境さえあれば長く働いてくれると期待できます。

面接官は、退職理由となった不満や課題が、自社で解消できるかどうかを慎重に見極めています。

理由2:自社とのマッチング度を測りたい

退職理由には、その人の仕事に対する価値観や働き方の優先順位が表れます。
「チームで協力して仕事を進めたかった」という理由で退職した人は、チームワークを重視する価値観の持ち主です。個人プレーが中心の企業文化では、またミスマッチが起きる可能性があります。

企業は、応募者の価値観や働き方が自社の文化や風土に合っているかを、退職理由から読み取ろうとしています。

理由3:問題解決能力と主体性を確認したい

面接官が特に注目するのが、退職を決める前にどのような行動を取ったかという点です。
不満や課題に直面したとき、改善のために努力したのか、それとも何もせずに逃げただけなのか。この違いは、その人の問題解決能力と主体性を示す重要な指標となります。

「上司が嫌だったので辞めました」と言うだけでは、問題から逃げただけと判断されます。「上司とのコミュニケーション改善を試みましたが、組織構造上の問題で解決が難しく…」と説明できれば、問題解決のために行動できる人材だと評価されます。

好印象を与える退職理由の答え方4つのポイント

ここからは、面接官に好印象を与える退職理由の答え方を5つのポイントで解説します。

ポイント1:「退職理由2割」「実現したいこと8割」のバランス

退職理由を語るとき、最も重要なのはこのバランスです。
過去の不満(退職理由)に時間を割くのではなく、未来の目標(転職で実現したいこと)に重点を置くことで、前向きな印象を与えられます。

NG例:
「前職は残業が多く、休日出勤も頻繁でした。ワークライフバランスが取れず、体調も崩しがちで、このままでは続けられないと思い退職を決めました。」(退職理由100%)
OK例:
「前職では業務量が多く残業が常態化していましたが(退職理由20%)、御社では業務効率化を重視されていると伺い、生産性の高い働き方を実践しながら、○○の分野で専門性を高めていきたいと考えています(実現したいこと80%)。」

このバランスを意識するだけで、印象が大きく変わります。

ポイント2:志望動機との一貫性を持たせる

退職理由と志望動機は、一本の線でつながっていなければなりません。
「前職では○○ができなかったから、御社で○○を実現したい」というストーリーが明確であれば、転職に明確な軸があることを示せます。

一貫性のある例:
退職理由:「個人の成果よりもチームワークを重視する環境で働きたかった」
志望動機:「御社はチームでプロジェクトを進める文化があり、協力して成果を出せると考えた」

一貫性のない例:
退職理由:「もっと大きなプロジェクトに関わりたかった」
志望動機:「ワークライフバランスが良さそうだから」

この一貫性がないと、「本当の退職理由を隠しているのでは」と疑われたり、「転職の軸が定まっていない」と判断されたりします。

ポイント3:改善のために取った行動を具体的に述べる

退職を決める前に、問題解決のためにどのような行動を取ったかを必ず伝えましょう。
これにより、「問題から逃げる人」ではなく、「問題解決に向けて行動できる人」という印象を与えられます。

行動を示す例:
「営業部門でマーケティングの重要性を感じ、上司に企画部門への異動を複数回相談しました。しかし、人員配置の都合で実現が難しいとの回答でした。そのため、マーケティング業務に携われる企業への転職を決意しました。」

この例では、「異動相談」という具体的な行動を示すことで、主体性と問題解決への姿勢をアピールできています。

ポイント4:嘘をつかず、事実ベースで語る

好印象を与えようとして、事実と異なる退職理由を作り上げるのは危険です。
面接官は何百人もの応募者を見てきた「見極めのプロ」です。嘘はほぼ確実に見抜かれます。また、深掘り質問をされたときに答えられなくなり、かえって不信感を持たれます。

さらに、嘘の退職理由で入社しても、本当の退職理由に当てはまる状況が発生したとき、また辞めざるを得なくなります。これは自分にとっても企業にとってもマイナスでしかありません。
事実をベースに、伝え方を工夫することが重要です。

絶対に避けるべきNGワード・NG表現

退職理由を答えるとき、絶対に使ってはいけないNGワードとNG表現を紹介します。

NGワード1:「人のせい」にする表現

避けるべき表現:
「上司が無能だった」
「同僚が協力的でなかった」
「会社が悪かった」
「取引先が理不尽だった」

これらの表現は、問題を他人のせいにしており、自分には責任がないという姿勢を示しています。面接官からは「他責思考の人」「入社後も同じように批判するのでは」と判断されます。

改善例:
「上司との価値観の違いがあり→チームで協力して成果を出せる環境で働きたい」

NGワード2:愚痴・不満を並べる表現

避けるべき表現:
「残業ばかりで休みもなく、給料も安くて、評価もされず…」
「やりたくない仕事ばかりやらされて…」
「毎日が苦痛でした」

複数の不満を並べ立てると、ネガティブな印象が強まります。また、「不満ばかり言う人」という印象を与え、「入社後も不満を言い続けるのでは」と懸念されます。

改善例:
退職理由は1〜2つに絞り、それを前向きな表現で簡潔に述べる。

NGワード3:曖昧で抽象的な表現

避けるべき表現:
「なんとなく合わなかった」
「雰囲気が悪かった」
「もっと成長したいと思った」(具体性なし)
「キャリアアップしたい」(漠然としすぎ)

曖昧な理由は、「本当の理由を隠しているのでは」「考えが浅いのでは」と疑われます。また、「同じ理由でまた辞めるかもしれない」という不安を与えます。

改善例:
具体的なエピソードや状況を添えて、明確に説明する。

NGワード4:「楽したい」と受け取られる表現

避けるべき表現:
「残業したくない」
「プレッシャーが嫌だった」
「ノルマがきつかった」

これらの表現は、仕事への意欲が低い印象を与えます。「楽な仕事を探しているだけでは」と判断され、採用を見送られる可能性が高くなります。

改善例:
「効率的に働きながら成果を最大化したい」「ワークライフバランスを保ちながら長期的にキャリアを築きたい」

NGワード5:企業批判・業界批判

避けるべき表現:
「業界全体が時代遅れだった」
「前の会社は体質が古かった」
「経営陣が無能だった」

企業や業界を批判する姿勢は、非常にネガティブな印象を与えます。また、「すぐに批判的になる人」というレッテルを貼られます。

改善例:
「より成長性の高い業界で経験を積みたい」「新しい技術・手法を取り入れている企業で働きたい」

【ケース別】退職理由の例文10選

ここからは、よくある退職理由のケース別に、NG例とOK例を具体的に紹介します。

ケース1:給与・待遇への不満

NG例:
「前職は給与が低く、残業代も出ませんでした。生活が苦しかったので、給与の高い企業に転職したいと思いました。」

OK例:
「前職では3年間営業職として目標を達成し続けてきましたが、年功序列の評価制度のため、成果が給与に反映されにくい環境でした。御社は成果主義の評価制度を採用されていると伺い、実力を正当に評価していただける環境で、より高いモチベーションで働きたいと考え志望しました。」
💡重要なポイント ×
単に「給与が低い」ではなく、「成果が評価される環境で働きたい」という成長意欲に焦点を当てています。

ケース2:長時間労働・残業の多さ
NG例:
「前職は毎日終電まで残業で、休日出勤も多く、プライベートの時間が全くありませんでした。もう疲れ果てたので辞めました。」

OK例:
「前職では月平均80時間の残業があり、業務の属人化が進んでいました。上司に業務フローの見直しを提案しましたが、人員不足もあり改善が難しい状況でした。御社では業務効率化とチーム連携を重視されていると伺い、生産性高く働きながら○○分野での専門性を深めたいと考えています。」
💡重要なポイント ×
改善のための行動を示し、「効率的に働く」という前向きな表現に変換しています。
 

ケース3:人間関係の問題

NG例:
「上司とそりが合わず、職場の雰囲気も悪かったです。人間関係に疲れて退職を決めました。」

OK例:
「前職では個人の成果を重視する文化でしたが、私はチームで協力して目標を達成するスタイルの方が力を発揮できると考えています。御社はチームワークを大切にされていると伺い、メンバーと協力しながら○○プロジェクトに貢献したいと思い志望しました。」

💡重要なポイント ×
「人間関係が悪い」という表現を避け、「働き方の価値観」にすり替えています。


ケース4:キャリアアップが望めない

NG例:「前職は年功序列で、若手には責任ある仕事を任せてもらえませんでした。このままではキャリアアップできないと思いました。」

OK例:
「前職では基礎的な業務を3年間担当し、○○のスキルを習得しました。さらに成長するため、上司にプロジェクトリーダーへの挑戦を希望しましたが、組織構造上、若手の登用には時間がかかる状況でした。御社では実力主義で若手にも裁量を与えていただけると伺い、早期にマネジメント経験を積みたいと考え志望しました。」
💡重要なポイント ×
「任せてもらえない」という受け身の表現ではなく、自ら機会を求めた行動と、具体的な目標を示しています。
 

ケース5:仕事内容が合わない・やりがいがない

NG例:「前職の仕事は単調でつまらなく、やりがいを感じられませんでした。もっと面白い仕事がしたいです。」

OK例:
「前職では事務職として3年間勤務し、正確な業務遂行力を身につけました。しかし、より顧客と直接関わる仕事に携わりたいという思いが強くなり、営業職への異動を希望しました。社内異動の機会が限られていたため、営業職として新たなキャリアを築ける御社を志望しました。」
💡重要なポイント ×
「つまらない」ではなく、「新しい挑戦をしたい」という前向きな動機に変換しています。

ケース6:会社の将来性・業績不振への不安

NG例:
「前職の会社は業績が悪化しており、いつ倒産してもおかしくない状態でした。将来が不安なので転職を決めました。」

OK例:
「前職では業界全体の市場縮小により事業の見直しが進められ、今後は既存顧客の維持が中心となる見込みでした。私は新規市場の開拓に挑戦したいという思いがあり、成長分野である○○業界で、新しいサービスを展開されている御社を志望しました。」
💡重要なポイント ×

「不安」ではなく、「成長機会を求めている」という積極的な姿勢を示しています。


ケース7:スキル・能力が活かせない

NG例:
「前職では自分のスキルが全く活かせず、評価もされませんでした。もっと自分を評価してくれる会社で働きたいです。」

OK例:
「前職では営業として顧客課題の分析と提案を得意としていましたが、会社方針として特定商品の拡販が優先され、私の強みを十分に活かせない状況でした。御社では顧客ニーズに応じた最適なソリューション提案を重視されていると伺い、これまでの経験を活かして貢献できると考えました。」
💡重要なポイント ×

「評価されない」という不満ではなく、「強みを活かせる環境を求めている」という前向きな理由に変換しています。


ケース8:ハラスメント・労働環境の問題

NG例:
「上司からパワハラを受けており、精神的に限界でした。もう耐えられないので辞めました。」

OK例:
「前職では業務の進め方について上司と意見の相違があり、人事部門に相談しましたが、組織文化として改善が難しい状況でした。御社では社員の意見を尊重し、風通しの良い職場環境を大切にされていると伺い、のびのびと自分の力を発揮したいと考えました。」(※ハラスメントの場合は、深刻度に応じて正直に伝えても良い)
💡重要なポイント ×

被害者意識を強調せず、改善のための行動を示しています。ただし、明確なハラスメントの場合は、事実として伝えることも重要です。


ケース9:家庭の事情・ライフスタイルの変化

NG例:
「転勤が嫌だったので辞めました。」

OK例:「前職では全国転勤があり、貴重な経験を積めました。しかし、親の介護が必要になったため、現在の居住地で腰を据えて長期的にキャリアを築きたいと考えるようになりました。御社は転勤がなく、○○分野で専門性を深められる環境と伺い、志望いたしました。」

💡 重要なポイント ×
やむを得ない事情はそのまま伝えても問題ありません。ただし、応募企業で長く働く意思を示すことが重要です。


ケース10:会社都合(リストラ・倒産)

NG例:
「会社が倒産してしまったので、仕方なく転職活動をしています。」

OK例:「前職では○○業界向けの営業として5年間勤務し、年間目標を毎年達成してきました。しかし、業界全体の市場縮小により会社の事業縮小が決定し、退職となりました。これまでの営業経験を活かし、成長市場である○○分野で新たなキャリアを築きたいと考え、御社を志望しました。」

💡重要なポイント ×
会社都合の退職はそのまま伝えても問題ありません。その上で、これまでの実績と今後の意欲を示すことが重要です。

退職理由が思いつかない場合の対処法

「退職理由がうまく言語化できない」「前向きに言い換えられない」という方向けの対処法を紹介します。

対処法1:「何を求めて転職するのか」から逆算する

退職理由が思いつかない場合は、まず「転職で何を実現したいか」を明確にしましょう。そこから逆算して、「前職ではそれが実現できなかった」という形で退職理由を組み立てることができます。
例:
実現したいこと:「チームでプロジェクトを進めたい」
退職理由:「前職は個人業績重視の文化だった」

対処法2:「不満」を「求める環境」に変換する

前職への不満を、そのまま裏返して「求める環境」に変換しましょう。

変換の例:
不満:「評価されなかった」→ 求める環境:「成果を正当に評価してくれる」
不満:「成長できなかった」→ 求める環境:「スキルアップの機会がある」
不満:「意見を聞いてもらえなかった」→ 求める環境:「風通しが良く、提案を歓迎してくれる」

対処法3:第三者に相談する

自分では気づかない退職理由の本質を、第三者から指摘してもらうことも有効です。
転職エージェントのキャリアアドバイザーは、多くの転職者をサポートしてきた経験から、あなたの話を整理し、適切な退職理由の伝え方をアドバイスしてくれます。
友人や家族に話を聞いてもらうことで、自分の考えが整理されることもあります。

対処法4:複数の理由から「最も説得力のあるもの」を選ぶ

退職を決めた理由は、通常1つではありません。複数の理由の中から、最も説得力があり、応募企業にも響きそうなものを選んで伝えましょう。

選ぶ基準:
ポジティブに言い換えやすい理由
応募企業で解決できそうな理由
志望動機とつながる理由

まとめ

転職面接で聞かれる退職理由の答え方について、NGワードと好印象な例文を交えて解説してきました。

重要なポイントをまとめます:
・面接官が知りたいのは「早期退職のリスク」「自社とのマッチング度」「問題解決能力」
・「退職理由2割」「実現したいこと8割」のバランスを意識する
・ネガティブな理由も、ポジティブな表現に言い換える
・志望動機との一貫性を持たせ、ストーリーを明確にする
・改善のために取った行動を具体的に述べる
・嘘をつかず、事実ベースで語る

⚠️絶対に避けるべきNGワード ×
・人のせいにする表現
・愚痴・不満を並べる
・曖昧で抽象的な表現
・「楽したい」と受け取られる表現
・企業批判・業界批判

退職理由は、多くの場合ネガティブな内容です。しかし、伝え方次第で、前向きで好印象な転職理由に変えることができます。

本記事で紹介したケース別の例文を参考に、あなた自身の退職理由を効果的に伝える準備をしてください。面接官に「この人なら自社で活躍してくれそう」「長く働いてくれそう」と思ってもらえる答え方を心がけましょう。

退職理由の答え方をしっかり準備することで、面接の通過率は大きく変わります。自信を持って面接に臨んでください。あなたの転職が成功することを心より応援しています。